未だに楽天だけに出店して、独自サイトを持っていない会社が多くいることに驚くことがあります。私は楽天に出店している意味は1ミリもないと考えているので。実際にECサイトの売上げランキングを見ても楽天に出店している会社は上位に行けば行くほど少ないのも現実です。
とはいえ、楽天に出店するメリットの有るカテゴリってなんだろう
- 偽物
- ノーブランドの家具
- お花など商品自体に差別化がなく価格勝負
- アウトレット品
いずれにしても、「低価格品」であるもしくは「値引商品」が向いている。私はよく楽天市場を「日本デフレmaker」といってディスっています笑 ただ偽物を除き価格勝負が出来る企業は大企業や莫大な流通を持つ商社などに限られ、実際の所ほとんどの中小企業には向いていないと考えています。
そもそも楽天市場がダメな理由
もはや楽天を触らなくなって4−5年たっているので細かいところは変わっているかも知れないが
ダメ理由1:販売手数料の高さ
- 楽天の強みでもあるスーパーポイントの付与原資。
- システム利用料
上記2点が一般のサイトにかからないコストで、なんだかんだ5%ほどもっていかれてしまう。年商10億の会社であれば5000万になります。変動費って数字が大きくなればなるほど恐ろしいもので、年商5000万の人には気にならない数字でも10億になればこんな大きなインパクト。これをさらに広告費に回すことができれば。これボーナスに当てることができれば。
ダメ理由2:広告出稿の費用対効果
これは独自サイトを運営しているすべての人がわかっていることですね。私は自分の記憶のなかで楽天内広告を購入したことがありません。さらには効果測定もできないシステムなのにどういう根拠をもって出稿したらいいのか全くわからないです。CPAが測れない広告で予算を立てることは不可能。よっぽど予算が余っていれば別ですが、楽天で広告予算を立てることで、正確な売上予算を立てている会社はほとんどいないと思います。いや出来無いです。
ダメ理由3:顧客は自社ではなく楽天のもの
これは有名ですね。さらには細かいCRMができないのも痛い。
ダメ理由4:楽天に出店するだけで売れるという迷信
売れませんw
独自サイトはその反対
- 販売手数料は基本的にはない
- クレジットの手数料のみで、基本固定
- 広告の費用対効果は全て計測できる
- 顧客情報は全て自社管理
- 売るための努力は楽天とイコール
結局はマーケティングしなければ売れないという環境下で、5%強の手数料(変動費)が余計にとられる。さらに価格勝負が当たり前の楽天市場では、ただでさえ少なくなる営業利益にこの5%の手数料が重くのしかかり、全く利益が出ないという状況になってしまっていることがよくあります。
それでも楽天に出店する唯一のメリット
ほとんどのショップに関係ない話になりますが、楽天の総合ランキングでTOP5位に入ること。日本有数のPVを誇る楽天の総合ランキングページ。このTOP5に入ると、説明の付かない売上が付きます。時期によって差はありますが、約300−500万の売上(1日)が付くことでランキングに入ります。ただ、一つの商品でこの売上を作ることでかかる広告費を考えると直接的な利益は見込めません。楽天のTOPランキングに入るメリットはただ一つ
楽天ランキングに入ったという(認知面の)PR効果
よくドラックストアやハンズなどで楽天総合1位のPOPをみかけませんか?中途半端なメディア露出するなら、頑張って売上もとれる楽天ランキングにのせて掛け捨てにならないPR効果を狙って楽天露出をするのはちょっとありです。まぁ私はしないですけど。そんなブランディングは中小にはリスクが高いから。
まとめ
楽天では利益が出しにくい。経営者ならまず選択しないことが懸命です。
※別に楽天が嫌いというわけではありません ※Yahooショッピングも同じです