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店頭流通は「売り場」から「PR場」に変わった

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一般消費財の売り場といえば

  • コンビニ
  • ドラックストア
  • スーパー
  • 百貨店
  • ホームセンター

などなど、様々あります。

その売場が求める売れる商品のセレクトの基準が2010年代と明らかに変わったと実感しています。

以前は、大型のCMや露出をネット外で実施されている商品やブランドを求めていました。さらにネットで売っている製品はどれだけ売れていても断るという傾向がありました。ドンキを除いて。

しかし今はアマゾンや楽天でどれくらい売れているかや、どれほどインフルエンサーなどで強い露出をするかのほうが重視されます。もちろん旧型の露出も評価されますが、ネットでの露出をかなり重視する傾向を感じます。

店頭流通は「売り場」から「PR場」に変わった

店頭がネットで売れているものを求めると書いたとおり、バイヤーの考え方は確実に変わりました。ネットで売れているということはなんらかのマーケティング試作がうまくいっていると仮定してできます。そのおこぼれを欲しいというスタンスですね。

では「PRの場」の意味ですが、例えば自分が消臭剤を探していると想定してください。スーパーやドラックストアの消臭剤コーナーの前に立つと、様々な商品が乱立している中で価格帯もほぼ同じ。そんな状況下ではなんとなく名前の知っている製品を手にとってしまうのではないでしょうか?同じような価格帯で同じような訴求をしている中で、わざわざ見たことも聞いたこともない製品を購入する確率は低いと考えていいと思います。

これはマスマーケティングの影響でAIDMAの世界の消費行動であると考えられます。

ではシャンプーのカテゴリではどうでしょうか?シャンプーはネットでもかなり競争の激しいカテゴリでもあり、店頭で猛烈にプッシュしているゾーンでもあります。

そして、このシャンプーカテゴリはモール等のネットで売れている商品とほぼ同じ商品が店頭でもプッシュされています。そしてこれらの製品がテレビのCMではなくネットでのプロモーションが主流であることにも気が付かれる方がいられるかもしれません。

少し前置きが長くなりましたが、商品のリリースから店頭を巻き込んだPRの流れは以下。

  1. ネットで大規模なマーケティング施策をする
  2. ネットでのカテゴリランキングを制覇しにいく
  3. 店頭で取り扱いが始まる
  4. ネットで売れているから、店頭でも猛烈プッシュ
  5. 消費者が店頭で目にする機会が増え、記憶に残りだす
  6. 記憶に残っているから、ネット上の広告に気が付き始める
  7. ネット広告のブランディング等に共感する
  8. どこかで買う
  9. スマッシュヒット

未だに私も含めて多くの消費者が無意識のうちに「店頭で売られているもの」や「テレビCMを出している」商品に信頼性を感じています。

テレビの視聴絶対数はどんどん下がってきている

最近はテレビを見ない方も相当増えてきているので、テレビCMで何が流れているかを一切知らない消費者もかなり増えてきています。それでも、店頭は普段の生活のなかで必ず立ち寄ったりもします。

もはや、普段の生活の中では商品を知るきっかけの1つが店頭での陳列といってもいいかもしれません。

今後の主要な消費行動に沿ったマーケティング手法になると思います。