今まで経験してきた中で、やたらとブランディングを重視する人達がいました。彼らの主張は「ブランド価値を高める事で、競合との差別化となり顧客からの支持を得られやすくなる」といった感じ。
当時の私はなるほどと思い多額の投資をこのブランディングに費やしてきました。
- 有名人のSNS発信
- サイトデザイン
- プロダクトデザイン
- 金型
など
ある事業については成功し、ある事業については失敗しました。成功と失敗を共に経験したからこそ、ブランディングにはタイミングがあるという事に気がつきました。
ブランドとは
ブランド(英: brand)とは、ある財・サービスを、他の同カテゴリーの財やサービスと区別するためのあらゆる概念。当該財サービス(それらに関してのあらゆる情報発信点を含む)と消費者の接触点(タッチポイントまたはコンタクトポイント)で接する当該財サービスのあらゆる角度からの情報と、それらを伝達するメディア特性、消費者の経験、意思思想なども加味され、結果として消費者の中で当該財サービスに対して出来上がるイメージ総体。
ブランディングは自己満足と紙一重
失敗をした事業は何がダメだったのでしょう。この事業ではのにかくブランディング最優先でした。極端な話、この時代において「いい物を作れば自然に売れるはず」という言葉が担当者から出てきていました。
もちろん、ベンチマークするビジネスモデルはアパレル系ハイブランドとなり、私もその辺の本を多く読み込みました。
その結果、
- 原価率はべらぼうに高い。
- にも関わらず一部の品質が低い
- 流通を初めから絞る
- プロモーションはブランディング思考系
- 価格はめちゃ高い
というありさま。
売れるものも売れません。こうやって活字にすると、誰でもうまくいかないことがわかります。がしかし当時は凄く悩みました。ニーズありきで企画してないからですよね。完全に作り手のマスターベーションになってしまっています。
「流通を確保するためにもブランディングしている」といった言葉もありました。今思えばそんな事言ってる時点で既に失敗してますね。
ブーストとして活用する
一方、ブランディングが成功した事業はどうだったのでしょうか。
こちらの事業は売れることを優先し、売るためのブランディングという事を根底に考えていました。というよりブランディングする前から売れていたという方が正確です。
こちらはブランディングをする前から4Pが確立していました。他社とのポジショニングを明確で、ネットにおけるマーケティングがしっかり構築されている状態でした。
その状態でプロモーションの一環として有名人のSNSを継続的に実施していきました。こうなってくると大手小売店が取り扱いをしたいといった引き合いも多く出てきましたし、その結果流通量も増えるために仕入単価も安くなっていきます。
こうなってくると余剰金で商品価値を高める投資などもしやすくなってきます。
まとめ
売れる前からのブランディングはただのコスト増。
4P確立後、売れる状態になってからブランディングを実施すると他社の追随を許さないブーストになる。