売上を伸ばすために大事なことは「リピーター対策」であることは常々言っています。今日はそのリピーターの顧客管理をするための手法「CPM分析」を案内します。
「また3文字かよ!」とお思いかもしれませんが、このCPM分析ができると、リピーター売上を伸ばすための要所がわかってグングン売上がのばせるとても便利な分析手法なので、絶対マスターするべきですよ!
なぜリピーターが大切か
年間売上=新規顧客売上+リピーター顧客売上
=新規(顧客数×平均客単価)+リピーター(顧客数×平均客単価×購入回数)
となります。
それぞれの項目に注目しましょう。
- 客単価の大きさは
- -新規客<リピーター
- 購入回数は
- -新規客=1回
- -リピーター=複数回
顧客数が新規とリピーターが同じ数いるショップの場合、
リピーター顧客売上が新規売上の何倍にもなります。
- 獲得コストで見ると
- 新規客
- -広告費(CPA)
- -それを日々運用する人件費
- リピーター
- -販促費(1件あたり100円以下)
- -それを運用する人件費(カスタマーサポートと兼務できる)
となり、リピーター対策するほうが絶対に売上・収益ともに貢献できることは一目瞭然。「わかっていても、ついつい疎かにしてしまう。。」それは分析手法とKPIを把握されていないからではないですか?
CPM分析とは
「顧客 ポートフォリオ・マネジメント」の頭文字からCPMと名前がついたそうです。ではそのリピーターの顧客管理をするCPM分析は何を分析するのかというと、(引っ張ってすみません笑)
「顧客のロイヤリティを見える化」させる分析
です。
カートASPなどについている「顧客ランク機能」やダイレクト・マーケティング界で使われている「RFM分析」などの顧客管理手法とも似ているのですが、顧客の気持ちが盛り込まれたロイヤリティまで組み入れた点が異なるところになります。
「ロイヤリティの見える化ってなんやねん」ってなりますよね笑
常連客と初めての客だと、接客変わるでしょ?
実際の居酒屋でのやり取りをイメージしたほうが早いと思います。
新規のお客さん
お客さん『この店のオススメのメニュー教えて下さい!』
お店『当店は◯△がオススメとなっています!』
お客さん『ではそれをください!』
とまぁ、業務的なやりとりになりますよね。
常連のお客さん
お客さん『大将、今日も来たよ!今日なんかうまいの入ってるー?』
お店『らっしゃい!今日はいいタチウオがはいったよー。あと◯△なんかも一緒に合わせると好きな焼酎とあってうまいよ〜』
お客さん『おーじゃあそれ頂戴!あと焼酎いつものね!』
という、お互いの顔も好みも知ってるやり取り。ロイヤリティの違いは一目瞭然ですね。
顔の見えない通販でもこの顧客のロイヤリティの見える化は出来る
それがCPM分析です。
CPM分析のセグメント方法
離脱期間(最後に買った日から今日までの期間)が240日未満が現役。240日以上の離脱で休眠客となります。
セグメント | 在籍期間 | 購入回数 | LTV |
---|---|---|---|
初回客 | - | 1回 | - |
よちよち客 | 90日未満 | 2回以上 | - |
流行客 | 90〜210日未満 | - | 7万円以上 |
こつこつ客 | 90日以上 | - | 7万円未満 |
優良客 | 210日以上 | - | 7万円以上 |
CPM分析を使ったビジネスのゴールは「優良客をどんどん増やすこと」。CPM分析を開発した青汁などで有名な「やずや」さんではこの優良顧客からの売上が全体の8割になるようです。びっくりするような数字ですが、通販でなければ結構当たり前の数字だったりします(高級ブランドなど)。
何も対策していないお店では優良顧客の売上は全体の1〜2%だったりします。まったく利益が出ていないんだろなと想像できます。
それぞれのセグメントの詳細はバズ部さんできれいにまとまっているのでそちらを御覧ください。
売りっぱなしで何のフォローもない営業マンと同じ
驚いたことに、顧客データベースを構築しているにも関わらず、一切フォローのアプローチをしていない企業は驚くほど多い。それでは、気付かないうちに、「売りっぱなしで、何のフォローもしてくれない営業マン」と同じになっているかもしれない。
それだけでなく、本来得られるはずだった売上すら捨てているかもしれない。
引用:バズ部
私もそれを感じます。メルマガ送ることがCRMではありません。そもそも、もうメルマガなんて読まないし(売れるネット広告のレオさんもおっしゃってますね)。
ネットの世界は今まで新規の売上だけで十分利益がとれる簡単な商売でした。しかし新規獲得単価がどんどん高くなってきた昨今は、「普通の商売」と同じようにリピーターからの売上を大事にしなければなりません。ネットビジネスの方々には「ストック型」ビジネスのイメージが薄いんですよね。かく言う私もそうでした(←恥)
なんとなくCPM分析ってわかりましたか?
記事中にちょいちょい単語が出てる「CRMって何よ?」その違いは
新しくお客さんになっていたただいた人に、「自分の店を気に入ってただいて」「優良顧客になっていただくために」「コミュニケーションし続ける手法」をCRMっていいます。百貨店で有名ブランドはこのCRMがすごいです。
売上が大きい成功している会社は必ず対策しているリピーター対策。
詳細は後日また書きます!
お知らせ
多くの方からご反響をいただき、CPM分析に興味を持ってもらっています。しかし、実際に顧客データベースからCPM分析でセグメントをするにはマクロを組めないと出すことができません。そこで、自社のデータでCPM分析をして欲しいという方がいらっしゃいましたら、ぜひご連絡ください。無料でデータ作成&ご希望でしたら出来る範囲で簡単なアドバイスをさせていただきます。